< 2024年11月 >
S M T W T F S
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
店主
D介
D介
オキナワは宮古島へと漂着し、あれよあれよと気付けば間もなく十年目に突入。台風銀座の△島から、「あれやこれや」 「なんやかんや」と勢いだけで地道に発信中!。
最近は気象予想師風の颱風莫迦Blogである。
予報士ではなく、あくまでも予想師なので競馬の予想のように生暖かく見守ってやってください。
月例実績
ご来店者数
D介へメール
読者登録する式
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 28人

2013年04月22日

とある宮古の巡検雑記 スタパ版06

異例の「巡検雑記」連発(一日挟んで)。、今回で第六回目。「巡検雑記」とは・・・っといちいちやるのが面倒なので、定着してくれたらうれしい(厨二だな。詳しくは20日の第五回を参照)。
ともあれ、穴巡り奇行の始まり始まり(実はネタ含みの前書きのくだらない余興が長くなりすぎて、説明すらおぼつかないのでばっさり切った)。

前場のアブガー
とある宮古の巡検雑記 スタパ版06
いつもの巡検雑記なら穴画像がフロントですが、たまにはちょっと趣向を変えて・・・というより、この前場がとても興味深く見どころの多い場所なので、穴モノばかりではないけれど紹介してみました。
ちなみに前場(マエバー)は、東平安名崎の西側のたもとに広がるビーチです(画像の奥は東平安名崎)。

とある宮古の巡検雑記 スタパ版06とある宮古の巡検雑記 スタパ版06
【左】まず、ビーチに下りる直前、茂みの中に隠れている池(上の一周道路から水面は見えている)。ここだけ切り取った画像だと、どこかの山あいにある湖チックで、とても宮古とは思えません。ちなみにこの池の水源は崖の上など周辺に点在するガー(湧水・泉)で、人工的に作られた池なので名前がありません。
【右】池からのオーバーフローした水が流れる水路。砂地との境にほぼ埋まっているコンクリートの護岸のような人工物が設置されているため、カルバートの水路で放流されています。ビーチの部分はビーチの画像の砂地に草が生えているとこを流れている。ちなみに、池になっているところは豊富な水を活かして田んぼがあったそうだ(宮古は稲作の可能な場所がとても少ないので特別な地)。
とある宮古の巡検雑記 スタパ版06
ビーチの波打ち際に連なるビーチロック(地下水として噴出する石灰水が砂と結合して板状の岩になった)の中に、苔むしていて見えにくいけど、70センチ級のシャコガイの形の化石があります(正確には貝の中身に詰まった砂が固まったものらしい)。その昔、この前場浜は大量に砂があったけれど、スラブヤーの建設で大量に搾取され、一説には3メーターくらいあった砂が減ってしまったそうだ(島の各地の浜で採られていた。また、海砂なので鉄筋が錆び、コンクリートがもろい理由はこれです)。
とある宮古の巡検雑記 スタパ版06
お待たせいたしました。いよいよ、穴です(笑)。実は今回の穴・・・というか湧泉(ガー)なのですが、事前情報としてマムヤが産湯をつかったといわれている湧水があると聞き、勢いだけで捜索してズバーンっと見つけてしまいました。それが小さな岩の山とコンクリートの壁に囲まれた、畑の真ん中にある前場のアブガーです。
ちなみに、アブは縦方向の穴、ガマは横方向の穴をあらわし、ガーは川を意味し泉や湧水のことをいいます。
とある宮古の巡検雑記 スタパ版06とある宮古の巡検雑記 スタパ版06とある宮古の巡検雑記 スタパ版06
【左】ここは宮古に良くあるウリガーではなく(わずかに窪んでいるが)、岩の隙間から湧き出るような湧水のようです。残念ながら渇水で調査の時は水が湧いていませんでしたが、湧いていれば小さな池が生まれ、そこから流れ出た水は崖を下って池に流れ込んでいます(途中、畑の中に水路が埋まっている)。
【中】場所は東平安名崎入口の交差点から、海宝館方面に200メートルほど(道路脇に標柱が目印です)。奥のサトウキビ畑(調査時は刈り取られていて見通せた)の中にある緑の塊がその湧水です。
【右】最後はオマケです。保良からの帰りの七又集落にあるニセ人頭税石(自称)。荷川取の本物よりは低くて太い石が、畑の中に不自然に屹立しています。この七又にはこの石の他にも、「鬼の杵 神の杵(ウンヌンナツキカンヌンナツキ)」という一対の石があります。

さて、これにて完結といいたいとこなのですが、前場のアブガーで出会ったオバァ(推定、第957代目のマムヤ)によると、産湯はここの湧水ではないとのこと。岬の付け根の両側にある湧水ではないか(カカラシャガーという名は判っている)ということだ。
しかし、その後、資料を漁っていたらマムヤの実家の跡というのがあるらしいことが判った。さらにその近くにマムヤ井(ガー)というズハリの名前の湧水があることも判り、どうやら産湯といわれているのは物理的にもこちらではないかと。ということで、まだ実家跡とマムヤ井を実地調査できていないので、報告としては続くのであった(未完)。
余談として、前場浜の西側には古代津波で打ちあげられた、T字に生えた珊瑚石が転がっています。その隣は一時、一世を風靡した宮渡のティダガー(太陽泉)などもあります(見どころいっぱいで全部書ききれないwww)。




同じカテゴリー(巡検雑記)の記事

Posted by D介 at 10:29│Comments(0)巡検雑記
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。